地域とともに / プロジェクト紹介

中九州大仁田山風力発電所

2016年11月#陸上風力発電

宮崎県大仁田山の風力発電所は当地に溶け込み、
風の恵みによる電力を供給しています

中九州大仁田山風力発電所

※ 記事中の企業団体名・所属は掲載当時のもの

地元の皆様が中九州大仁田山風力発電所を大切に思って頂いていることに深く感謝申し上げます

ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社
表 和義

当プロジェクト開発の主担当者

当社が当初から事業化を検討し、開発を進めてきた中九州大仁田山風力発電所が2016年9月に完成しました。宮崎県北部の五ヶ瀬町と諸塚村の境に位置する大仁田山の稜線に単機出力2,000kWの風車8基、合計16,000kWの出力を備える宮崎県内初の大規模風力発電所です。建設地は標高1,000m〜1,200mと九州で最も標高の高い風力発電所で、遠くには阿蘇五岳を望むことができます。計画段階から環境アセスメントの過程で頂いたご意見のみならず、住民説明会等でお伺いしたご意見を計画に取り入れ、環境に優しく、地元に愛される発電所を目指して開発してきました。地元の皆様のご理解を得るために、建設開始前に既に運転している他事業者の風力発電所の見学会を実施しました。また、現場建設中も風車基礎の見学会と風車建込状況の見学会を実施しました。風車建込状況の見学会は、あいにくの風雨の中、80人を超える地元の皆様にご参加して頂きました。風が強くなり霧もでてきましたので風車建込作業は中止しましたが、暴風雨の中、工事関係者から風車建込作業の方法等の説明をして頂きました。地元の皆様も暴風の中、熱心に聞いてくださいました。そのお互いの姿勢にお互いが感動した瞬間でした。

運転開始に至るまでには様々な壁に直面しましたが、関係者のご指導ご支援のもと、ひとつずつ乗り越えてきました。

まず、開発に必要なのは土地ですが、発電所の敷地は広大なため、多くの地権者から土地をお借りします。その土地の中には共有地があり、全国に散らばっている相続権利者の同意を得るために説明しても理解して頂けずに困った時期もありました。その際に地元の方々が直接電話をかけて当社の紹介と事業内容の説明をして頂きました。このようなご支援は、知名度が高くない当社にとって本当に有難く、おかげですべての相続権利者の同意を頂くことができました。

また、本発電所は標高1,000m〜1,200mに建設するため、気象的に厳しい制約もありました。冬季(12月〜翌年2月)は地盤の凍結、降雪等により作業ができないという自然環境下で、施工会社には無事故・無災害で工事を工期内に完成して頂きました。それに大きく寄与したひとつとして、建設期間中、地元の皆様のご理解を頂き、地元で日常利用している林道を“建設期間中全面通行止め”とし、円滑に建設を進められたことでした。

更に、風車の部材を延岡新港から建設地までの 85km にわたって運搬する必要があり、そのルートの各所に運搬の難所がありました。特に、カーブの多い六峰街道(林道)では、ブレード(羽根)39mを起こして運ぶ起立式の特殊車両を使う等、運搬会社が技術や経験により工夫し、無事に届けてくれました。 この他にも、関係者の方々から様々なご指導ご支援を頂き、中九州大仁田山風力発電所は完成し、運転開始することができました。地元と共に発展したいという思いから、当社は、地元の企業との取引や地元の人材の登用を心がけて事業を進めてきました。実際、宮崎県在住の社員 4 名が現場に勤務し、発電所の運営を行っています。 大仁田山稜線にある当発電所は、当地域のランドマークとなり、山間部の風という枯渇することのない自然エネルギーを利用し、年間約 11,300 世帯の電力を供給しております。 人々の安定した暮らしと産業の発展を目指し、地元の皆様に愛される発電所として末永くクリーンなエネルギーを提供し続けていきます。 最後に、地元の皆様が中九州大仁田山風力発電所を大切に思って頂いていることに深く感謝申し上げます。

関係者の声

※ 企業団体名・所属はコメントを頂いた当時のもの

地元と信頼関係を築き、発電事業を行うJREには再エネを世界に広めてもらいたいです

浄専寺 住職
寺本 俊文 様

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JREの丁寧な説明と地元への対応に感心し、今後の再エネ普及に期待しています

飯干神社総代
藤岡 仁志 様

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JREには再エネ分野を切り開いていってほしいと思います

鹿島建設株式会社
川崎 剛志 様

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