再生可能エネルギー

再エネを創る人

バイオマス発電所の安定・安全運転を見守り、
脱炭素社会の実現と、地域の活性化に貢献します。

Interview

神栖バイオマス発電所
BT(ボイラー・タービン)主任技術者

現在、どのような業務に携われていますか?

30年以上、火力発電業務に携わってきたキャリアとスキルをベースに、昨年(2019年)5月に運転を開始したJRE神栖バイオマス発電所のBT(ボイラー・タービン)主任技術者として、発電設備の運用に関する保安監督や、若い運転員の教育指導に携わっています。バイオマス発電とは、家屋廃材や森林保護のために間伐された山林材などを燃料として有効活用することで、カーボンニュートラルを実現する期待の再エネ電源です。ボイラーで発生させた蒸気でタービンを回し発電するという仕組みは、化石燃料の火力発電と同じです。しかし、バイオマス発電の場合、含水率が安定しない燃料を使うので、運転には化石燃料とは異なる高度な制御技術が求められます。ENEOSリニューアブル・エナジーとしても初の試みなので、バイオマス発電の運転ノウハウの蓄積も重要なミッションです。

運転を通じて、印象に残るエピソードはありますか?

集積した燃料チップをボイラーに投入する搬送系で苦労したことです。燃料チップは材質や固さ、形状などが微妙に異なる木材の混合材のため、運転開始当初はコンベアなどの搬送設備を傷つけ、緊急停止するトラブルに見舞われました。BT制御の難しさは当初から覚悟していたのですが、搬送系の制御の難しさを再認識しました。

仕事、私生活を含めて、今後の夢や目標を聞かせてください

仕事上の目標は、発電所の安全運転と突発停止ゼロを達成することです。それと、バイオマス発電のノウハウを蓄積し、後進の育成にも尽力すること。そして、今後ENEOSリニューアブル・エナジーが手掛ける新規バイオマス発電所のプロジェクトにも携わってみたいですね。私生活では、現在、単身赴任中なので、調理、洗濯、掃除など家事全般に挑戦しています。特に調理では、レシピに頼るだけではなく、独自のノウハウや創意工夫が求められるという点で、ボイラー管理に通じるところがあり、その奥深さを実感しています。もう一つ加えるとすれば、長年の趣味であるゴルフのスコアアップ。平均80台を目指しています。仕事もゴルフも全力投球で、生涯現役といきたいですね。

最後に、ステークホルダーの方々にメッセージをお願いします

私たちは、バイオマス発電という再生可能エネルギーを通じて、脱炭素社会の実現を目指しています。また、サーマルリサイクル*の実践によって、近隣地域の林業、産廃業などの振興と同時に、雇用機会の創出にも微力ながら貢献していくつもりです。今後とも、皆さまからのご理解とご協力をお願いします。

*サーマルリサイクル:廃棄物を燃やしたときに発生するエネルギーを熱や蒸気などとして回収・利用すること

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